鹿児島県の負の遺産「開門トンネル」を進む
2020/01/01
開門トンネル
鹿児島県指宿市には県内一有名とされている心霊スポット『開門トンネル』がある。
このトンネルでは数々の怪異が報告されているそうだ。
私の職場の出張先で聞いた話によれば、それは以下のようなものになる。
昔、首吊り自殺をした女性がおり、その女性の霊が今も彷徨っている。
トンネル内天井の明かりを取り入れる窓から女性が覗いており、見てしまうと帰り道で事故に遭う。
軍人の霊がトンネル内に現れる。
オートマ車であるにも関わらず、エンストする。
車で通ると後部座席が濡れている等。
私は全長約600mにも及ぶこのトンネルを、車のヘッドライトを活用しながら撮影を試みた。
●開門トンネル入り口
●目の前に現れたロープのようなツタ、トンネルで首吊り自殺した女性が使用したロープかと思い、一瞬凍りつく
●トンネル内は非常に狭く、車一台がやっと通れる大きさ
●トンネル側面の落書き
●途中から空の開けた鉄骨だけのトンネルに変わる
●女性の霊が覗いてくるといわれている天窓
●この狭く長いトンネル内でもし怪異に遭遇したらなんて考えながらすすんでいたが、無事トンネルを抜けて安堵する
探索者より
結局怪異には会わずじまいでした。
車一台分しか通れない独特な作りのトンネルは圧迫感が強く、それが闇に飲み込まれているという恐怖をより倍増させているように感じました。
さらに出口までの長い道のりは一旦足を踏み入れたら中途半端な所で引き返すのも許されません。早くトンネルから抜け出るよう祈りながら歩を進めていました。
撮影を終え、帰路の途中なぜ開門トンネルのような造りのトンネルができたのか考えていました。
トンネルというのは山腹などに穴をあけて目的地まで早く着く為の物であるはずです。しかし開門トンネルはまるで元ある道を覆い隠すように作られています。
WEB上で調べてみますと、このトンネルは、1966年に地元の観光開発業者が開聞山麓にゴルフ場と公園を建設する際、ゴルフ場や公園の利用者(特に外国人客)から、農作業等を行なう地元住民が見えないようにするための目隠しとして造られたそうです。作家・随筆家の種村直樹氏は同地を訪れた紀行文の中で、「外国人の目には柴をかついだ農夫は風物詩のように映ったのではないかと思うのに、いかにも日本人らしい屈折した気くばり」と批判しています。
引用:Wikipedia
外国人観光客に汗水たらして一生懸命働く県民をお見せするのは見苦しいと思ったのでしょうか、トンネルの発案者は歪んだ優生思想の持主だったようですね。こんな心霊スポットとは別の一面にも戦慄しました。
